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裁判官村上泰彦容疑者が女性らを傷害、「自力で自分の判決実現したかった」

神戸地方裁判所姫路支部の裁判官が去年、民事裁判の当事者どうしの言い合いを仲裁しようとした際に、一方を突き飛ばしたなどとして傷害などの疑いで平成31年1月22日、書類送検されました。既に神戸地方裁判所・家庭裁判所のホームページからは、裁判官村上泰彦容疑者の氏名は抹消されており、法廷などの業務には就いていないものとうかがわれます。


捜査関係者によりますと、書類送検されたのは、神戸地方裁判所姫路支部に所属する裁判官村上泰彦容疑者(56)です。村上泰彦判事は、平成6年に裁判官に任官し、高松高等裁判所の判事を経て神戸地方裁判所姫路支部判事でした。
警察によりますと、去年11月、村上容疑者は、姫路支部の裁判所の敷地内で、民事裁判の判決後に当事者どうしが言い合いになっているのを見つけ、こどもの引渡しの自力救済をしようとして敗訴当事者とみられる一方の男性を突き飛ばしたということです。
さらに男性と一緒にいた女性も巻き込まれて転倒し、けがをしたということで、警察は22日、傷害と暴行の疑いで書類送検しました。
裁判官の村上容疑者は、この日、子どもの引き渡しを巡る裁判で男性の主張を退ける判決を言い渡していました。
捜査関係者によりますと調べに対し、「男性が子どもを引き渡す様子がなく、自分の判決の実効性が担保されていないと思い、仲裁に入ったが、突き飛ばしてしまった」などと身勝手な動機を供述しているといいます。しかし、民事訴訟では、訴訟と執行は区別されており、村上容疑者の言い分には理由がないとみられます。


神戸地方裁判所の宮崎英一所長は「極めて遺憾で、今後、捜査などの進捗(しんちょく)を踏まえたうえで、適切に対処したい」とコメントしています。敗訴当事者に対する暴行で、被害者の処罰感情は高いものとうかがわれます。

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