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刑事事件

フライテスト判決

刑事裁判では、科学技術の発展によってもたらされた捜査の科学化は、様々な科学的証拠を生み出すことになり、最近も増え続けているといえます。

 

近時では、ドライブレコーダーといったものが、交通事故の証拠として使われることが多いように思います。アメリカでは、フライ判決によって、フライテストという厳格な基準がありました。これは、科学的証拠の許容性の基準を用いてきたものですが、数字の羅列に終わっているものの「解析」というのは、かってのDNA鑑定と同じような問題点があるといえます。

 

そもそも、専門家証言については、推論の基礎となった事項、つまり科学的原理ないし発見は、その属する特定の分野について一般的承認を得たものであることの証明が必要とされていました。

 

この点、科学的証拠は推論の過程を示すものですから、フライテストの基準は妥当ということがでいますが、アメリカ連邦最高裁は、1993年のドーバード判決において、一般的承認までは求めなくなりました。

 

反対にいうと、一部の部分社会の承認があれば良いということなのでしょうが、日本の裁判員裁判と同じく一般的承認もないものに証拠能力を認めると、その内容がよく分からないまま「証拠らしいもの」に惑わされる危険性があるといえます。

 

科学的証拠については、裁判官といえども専門家ではないのですから、証拠能力の有無についてはもっと厳格になされるものと考えます。

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